vol13.有限会社半澤鶏卵(天童市)

見た目は「恐竜の卵」!?
実は香ばしい燻製たまご

山形県アンテナショップおいしい山形 つくり手を訪ねて|有限会社半澤鶏卵 代表取締役 半澤清彦さん

代表取締役 半澤清彦さん 最近一番驚いたのは
“きゃりーぱみゅぱみゅ”さんのネット番組に取り上げられたことだそう。
「みなさん驚かれますが、私が一番びっくりしてます」。

とろっとした黄身と絶妙な塩加減

スモークされた香ばしい薫り、とろりと舌にとろける黄身と程よい塩味、その美味しさでおつまみにおかずにと大活躍する「スモッち」。殻が恐竜の卵の様にまだらに茶色く色づいているのは、燻液を使用せずに山形産のサクランボのチップとサクラのチップで燻製した証。今では山形の名産品として確固たる地位を築いたスモッちですが、その販売を仕掛けたのは半澤鶏卵の社長、半澤清彦さん。
平成17年、鶏卵卸業だった会社の社長に就任した半澤さんは、卵の価格が低下している状況の中、他社との競争に打ち勝つため、新たな商品の開発を模索していました。そんななか、ある燻製機械と出会います。
実は「スモッち」という名前はその機械に付いていた名前。知り合いに紹介されピンときた半澤さんはすぐに購入を決断、販売元から名前をもらい、現在までたくさんのスモッちを加工・販売するに至っています。

山形県アンテナショップおいしい山形 つくり手を訪ねて|有限会社半澤鶏卵:20%を超える塩水で茹でられた卵。これから燻製機械にかけられます。

20%を超える塩水で茹でられた卵。これから燻製機械にかけられます。

おいしさが結ぶ、いくつもの縁

美味しさでお客様に笑顔になってほしい。そんな半澤さんのこだわりはスモッちの「味」です。理想の味に近づけるため、チップの微妙な湿度にも細かに気を配ります。
燻製時間は30分~1時間と長めに設定し、その後特製の冷蔵庫で3日ほど熟成。熟成させたスモッちは、殻の色と共に旨みと薫りが更に濃くなります。半澤さんが人一倍こだわった美味しさは数多くのファンとの縁を結びました。
「たくさんの雑誌やテレビ、ラジオ、ブログなどで取り上げていただきました。この間、東京の催事に参加した時、『(漫画の)おとりよせ王子に出てらっしゃいますよね』と声を掛けていただいて、こうして縁が繋がるんだなと実感しました」。

山形県アンテナショップおいしい山形 つくり手を訪ねて|有限会社半澤鶏卵:
                燻製されたばかりの卵。リングで支えられている部分には白い跡が付きます。

燻製されたばかりの卵。リングで支えられている部分には白い跡が付きます。

山形県アンテナショップおいしい山形 つくり手を訪ねて|有限会社半澤鶏卵:上が熟成前の卵。下が熟成後の卵。色が濃くなっていることがわかります。

上が熟成前の卵。下が熟成後の卵。色が濃くなっていることがわかります。

大人も子どもも笑顔になれる楽しい空間を

全国的にもファンが多いスモッちですが、半澤さんが都心で催事に参加した際、常に面白いことを探す人々の姿に感銘を受けたと言います。
「次の目標は、スモッちで“楽しめる空間”をつくる事です。直販店にわざわざ買いに来てくださるお客様がいらっしゃいます。せっかく足を運んでくださるなら、ここに見学のできるスモッちの工場や、スモークする様子を見せながら販売できるような“スモッちハウス”をつくって楽しんでもらいたいと考えています。スモッちは小さな子どもから大人までみんなが美味しく食べられる味ですから」。
そう言って笑う半澤さんの夢はこれからもまだまだ広がっていきそうです。

山形県アンテナショップおいしい山形 つくり手を訪ねて|有限会社半澤鶏卵:
                一つ一つ丁寧に手作業で袋詰め。全工程を8人程の従業員でこなし、最盛期は夜遅くまで作業が続くとか。

一つ一つ丁寧に手作業で袋詰め。全工程を8人程の従業員でこなし、最盛期は夜遅くまで作業が続くとか。

山形県アンテナショップおいしい山形 つくり手を訪ねて|有限会社半澤鶏卵:包装して完成したスモッち。香ばしい香りと程よい塩味がたまらない。保存料を使用していないので、安心して食べられます。

包装して完成したスモッち。香ばしい香りと程よい塩味がたまらない。保存料を使用していないので、安心して食べられます。

<2014年7月28日取材>

有限会社半澤鶏卵

山形県アンテナショップおいしい山形 つくり手を訪ねて|有限会社半澤鶏卵