うまみ、香り、栄養の優等生!
日本中の食卓を、笑顔にしたい
専務取締役 長澤大輔さん
工場を囲む雄大な自然も、おいしい製品づくりのエッセンス
最上川の支流である最上小国川のほとり、清らかな水と緑に囲まれた環境で育つ舟形マッシュルーム。この地でのマッシュルーム栽培は40年ほど前から行われていたといいます。「菌床に藁(わら)を使ったマッシュルーム栽培は、農閑期である冬場、農家の大切な収入源として雪深い土地で盛んに行われていました。2001年の会社設立を機に最新の栽培施設を導入、栽培方法も農薬不使用を始めました」と話すのは専務取締役の長澤さんです。
「現在、当社での生産量は全国第3位で国内シェアは2割ほど。1日約3~4トン、年間では約1200トン出荷しています。68棟ある栽培舎で一年中安定した生産を可能にしています」
世界で最も消費され、唯一、生で食べられるきのこ
マッシュルームは、藁を発酵させた培地で種菌を培養。栽培棚で育て、出荷までは約2ヵ月を要するといいます。保湿や害菌を防ぎ、温度や湿度の管理など栽培はデリケート。手触りや香りなど人の感覚や経験で丁寧に育てられたマッシュルームは、熟練したスタッフにより手作業で収穫されています。
「日本では以前、水煮の缶詰など加工品が主流でした。最近では生でスライスしてサラダのトッピングなど、さまざまな食べ方も徐々に認知されました。外食だけでなく家庭でも食べられるようになり、添え物だけでなくジャンボマッシュルームのようにメインの食材としても親しまれつつあります。また、ビタミンB1・B2をはじめビタミン群を多く含み、タンパク質、うまみ成分であるグルタミン酸や必須アミノ酸も豊富。消化もよく低カロリーで、優等生な食材です。きのこの中でもえぐ味が少ないので、お子さまでも喜んで食べると聞くと、うれしいですね」
才能豊かなマッシュルームの魅力をもっと伝えたい
まろやかな味と香りが特徴的で、どんな料理にも合うホワイト種。味や香りが強く、ジューシーなブラウン種。こちらでの生産比は6:4だといいます。
「マッシュルームは出汁(だし)が豊富に出るので、パスタやピザ、グラタンなどクリーム系のお料理によく合います。最近ではアヒージョやバーニャカウダの素材としても人気。手軽なところでは、ガーリックバターで炒めてトーストに乗せるのもおすすめですよ」と、長澤さんはおすすめの食べ方も教えてくれました。
ほかにも舟形マッシュルームではスープやポタージュ、カレーなどご家庭でも手軽に味わえる加工品のラインナップも豊富です。
工場内にある「舟形マッシュルームスタンド」ではマッシュルームをふんだんに使ったお料理を楽しむことができます。
「香りと甘み・うまみ、歯ごたえもよく栄養たっぷり。そして丸くてかわいらしいフォルムのマッシュルームの魅力を、私たちはここ舟形から、これからも日本中の食卓を笑顔にしていきたいです」
長澤さんたちが丁寧につくる新鮮なマッシュルームと加工品は、「おいしい山形プラザ」や「舟形マッシュルーム」の通販サイトでも購入することができます。
〈2023年1月取材〉
有限会社 舟形マッシュルーム
- 所在地/山形県最上郡舟形町長沢6831
- 電話/0233-32-8064
- FAX/0233-32-8065
- URL/http://www.f-mush.com/