ピュアでクリアーなトマトソース
材料(4人前)
- トマトホール(1号缶) 1缶分(約850g)
- ピュアオリーブオイル 適量(ナベの大きさで変わる)
- ニンニク(みじん切り) 2片分
- 玉ねぎ 70g
- ローリエ 1枚
- 板ゼラチン 0.7枚(約7g、冬は5g)
作り方
- ニンニクをピュアオリーブオイルできつね色になる一歩手前まで炒め、玉ねぎを入れ弱火にし、ふたをして出てきた水分で炒め煮ます。(たまねぎとニンニクは味のまとめ役として考えているためにタマネギも軽く透き通る位まで、甘みが出る手前までの炒めとしています。)
- トマトホール缶のトマトジュースだけをナベに入れ火にかけます。(煮詰まって行く段階で、ナベの回りについたソースが焦げ付く際は、できあがりのソースの味の中に焦げ臭が付くのを防ぐため、途中何度も水に付けたハケで回りのソースを落としながら煮詰めます。)
- 軽くあぶったローリエを入れ(煮込み時間が少ないために軽くあぶってローリエの香りが短時間でソースに移るように)、ていねいにアクを取り除き2/3まで煮詰めます。(煮詰めるのは、最高でも15分。煮込み時間が長いと味がまとまりすぎて、トマトソースのキレがなくなるので注意。)
- ホールトマトの種をきれいに取り除き、約1cm角以上に乱雑に切ります。(口の中が楽しくなるようにあえて乱雑に切ります。そして、トマトソースのトマトの瑞々しさもねらっているので手ではつぶしません。乱雑にていねいに切ります。) ※ただしラグーソースのベースとして使うときは手でつぶします。
- (3)の鍋へ(4)の切ったトマトを入れ、再度沸騰させアクをとり、塩で味を整えて出来上がりです。(トマトを入れてから時間をかけて煮込むと味がまとまり過ぎます。そして、トマトの瑞々しさも一体化してしまいます。その結果、クリアーでなくなります。)
- 必ず一缶ずつ作ります。(煮詰めるトマトジュースの量が多くなると、煮込み時間が長くなってしまうため。)
- 塩の加減は塩味を感じない程度、トマトの味の輪郭がハッキリする程度にとどめます。
- 冬の期間は甘みと苦みとボリューム感のある、サンマルツァーノ種のトマトホールを使います。
<ポイント>
<一口メモ>アル・ケッチァーノのトマトソースの考え方
当店では庄内の海・山・川、そして畑の色んな食材を多様するために、トマトソースはどんな食材にもあわせられる事、どんな色にも変われる事を考えて作っています。例えば、トマト、キュウリ、山菜、ピーマン等など、どれをとってみても天気の日に収穫した物と雨降りの日の物では同じ幹や茎でも決定的に味が違います、そんなときに柔軟に対応できる、フランス料理で言えば現代の軽いフォン・ド・ヴォー的な色んなソースへと派生できるトマトソースとしています。