在来野菜

山形青菜

山形青菜

主な産地

村山地方

収穫時期

10月上旬~12月中旬通年

肉厚で軟らかく大きな葉を持つ青菜を、程よい辛さに漬け込んだ山形の「青菜漬」は、県内はもちろん県外の人々からも非常に人気。パリパリと歯ごたえが良く、ごはんのおかずとしてだけでなく、お茶おきとしても親しまれています。また、葉を細かく刻んで作る「おみ漬」も有名。品種特性を保持するため、種子の交雑を避ける取り込みも行われています。

山形赤根ほうれんそう

山形赤根ほうれんそう

主な産地

山形市、天童市

収穫時期

10月中旬~2月中旬

昭和が始まって間もなく、山形市風間地区で育てられていたほうれんそうの中に、根部の赤味がとても濃いものが出現。それをきっかけに選抜されていったのが、この「山形赤根ほうれんそう」です。病気に強い品種ではないので、細心の注意を払いながら大切に育てられています。食味のよさ、独特の甘さ、味の濃さが珍重され、また、普通なら取り除いてしまいがちな根の部分でもおいしくいただけます。

おかひじき

おかひじき

主な産地

山形市、南陽市

収穫時期

通年

見た目が海草のひじきに似ていることから名づけられた「おかひじき」。全国的にも本県が主産地です。アカザ科の一年草で、夏場を中心に、よくおひたしにして食べられます。シャキシャキとした食感と、茹でた時の鮮やかな緑色が特徴で、カルシウムやビタミンCなど、栄養価にも優れています。クセが全くないので、どんな料理にも合わせられると人気です。

うこぎ

うこぎ

主な産地

米沢市

収穫時期

5月下旬~8月下旬

生垣として、米沢市内の各家庭で見ることのできる「ひめうこぎ」。実は、非常食にもなると、かつての米沢藩主・上杉鷹山が植栽を勧めたことで広がりを見せた食材です。実際に食するのは、4月~6月頃に出る軟らかい若葉や芽の部分。最近ではビタミンやミネラルが豊富な、栄養価の高い食材として注目されており、うこぎ茶やパスタソースなど様々な加工食品が登場しています。

雪菜

雪菜

主な産地

米沢市上長井地区

収穫時期

12月中旬~3月中旬

名前の通り、雪の中で育つ在来野菜として、主に米沢市で作られています。その栽培方法は独特で、成長した株を抜き取って地面に立てて並べ、藁で囲むという「床寄せ作業」を行います。約40日後、雪の下で花茎が30cm程度になったところで収穫。米沢藩主・上杉鷹山が栽培を奨励したことでも知られており、今でも多くの米沢市民が、湯通ししてから漬け込む、辛味がアクセントの「ふすべ漬」にして食しています。

豆もやし

豆もやし

主な産地

米沢市小野川地区

収穫時期

11月下旬~3月下旬

なんと長さが24~27cmもある小野川産の「豆もやし」。小野川は、豪雪地域としても知られる米沢市にある温泉地で、その豊富な温泉水を利用して作られる温かい「室(むろ)」の中で、冬期間栽培されています。特徴は、シャキシャキとした歯ざわり。温泉地内には、この豆もやしをふんだんに使った「豆もやしラーメン」が食べられるお店もあり、地元の人はもちろん観光客からも親しまれています。

民田なす

民田なす

主な産地

鶴岡市民田地区

収穫時期

6月下旬~10月上旬

からし漬けや一夜漬けなど、漬物として食されている「民田なす」。鶴岡市民田地区でのみ栽培されており、小ぶりで丸いその容姿と、歯ごたえのある食感から根強い人気を誇っています。さらに俳人・松尾芭蕉も、鶴岡に立ち寄った際民田なすを口にし、”めずらしや 山をいで羽の 初茄子”と一句詠んでいます。なすは交雑しやすいため、細心の注意を払いながら自家採種を行うことで、その血統が守られています。

温海かぶ

温海かぶ

主な産地

鶴岡市温海地区

収穫時期

9月~12月

山形を代表する漬物素材のひとつ「温海かぶ」は、名前の通り鶴岡市温海地区で育てられている在来野菜です。その栽培方法は、昔ながらの焼畑農法。山林伐採された跡地などで水はけのよい斜面を選び、7月から8月にかけて焼き払います。そしてその熱を利用しながら播種。10月頃から収穫の最盛時期を迎えます。赤紫色の皮が特徴で、パリパリと食感が良く、漬け込むとかぶ全体が柔らかいピンク色に。食卓を鮮やかに彩ります。

平田赤ねぎ

平田赤ねぎ

主な産地

酒田市(旧平田町)

収穫時期

10月下旬~12月上旬

平田赤ねぎは、江戸時代、上方商人からもらった「赤ねぎ」の種を、地元の人々が大事に守り育んできた伝統野菜。耐寒性があり、特徴は目に鮮やかな茎の赤色。生では辛味がありますが、加熱するととろりとした甘みが口の中に広がります。平成19年1月に特許庁の地域団体商標(地域ブランド)に、山形県第1号として登録されました。

あさつき

平田赤ねぎ

主な産地

酒田市袖浦地区

収穫時期

12月下旬~3月中旬

あさつきの名前の由来は、葉の色が緑になる手前の浅い色づきのときに食することや、ニンニク(ヒルツキ)よりも辛みが少ない(浅い)ことなどから。おかずの一品や酒のつまみとしてよく酢みそ和えで食べられます。薬味に使われることが多いあさつきですが、山形県では新芽そのものを茹でで香りとシャキシャキとした歯ざわりを楽しんで食べます。特におかずの一品や酒のつまみとして、よく酢みそ和えで食べられます。